8日目の夜はそのまま豊橋市のホテルに宿泊、翌日は朝食をホテルにて済ませた後、指導者派遣9日目としまして、まずは午前中に三河トレセンU-13の子供たちに指導を行いました。
場所 : 豊橋神野グラウンド (豊橋総合スポーツ公園) 時間 : 09時30分 ~ 11時30分
対象チーム : 三河トレセン U-13チーム 21名
トレーニングテーマ : ビルドアップ時のパスの精度を上げたい
トレーニングメニュー : 1) 4対4(GKなし) ミニゲーム 【50mx30m】 2対2(GKあり) ミニゲーム 【10mx10m *交代選手ひとり*】 * 4対4を2グループ、2対2を1グループで分かれて、交代でトレーニングを 行いました * 2)5対5(守備側だけGKあり) ゲーム 【70mx50m】 * 攻撃:2-2-1、 守備:1-1-2-1 *
このチームも、さすがに三河地区の中で選ばれた選手たちだけあって、日本人がテクニックと評価するボールと自分との個人技(ボールハンドリング)は秀でたものがありましたが、これまで状況を判断してプレーを選択するということを求められていなかったのか、フィールドの状況に関係なくドリブルを選択、自分が不利な体勢になったから逃げるようにパスを選択、そのパスを受ける選手はいつ来るかわからないパスに準備ができずトラップミス、そのためサポートの選手も信頼感を失い来ないと、日本のサッカー特有の負の連鎖がビルドアップ時のパスの精度を下げているのが、トレーニング序盤に判りました。
そのため、まずは4対4のトレーニングの中で、これまでどおり正しいボールの進め方を、併せて守備ブロックの作り方を説明し、守備を良くすることで攻撃時により良い判断が求められる状況下の中でトレーニングを行い、ビルドアップの最大の目的はチームで協力してボールを相手ゴールまで運ぶこと、そのためにはできるだけ早くFWへボールを入れることを意識させた。
その後、より11対11に近い大きなトレーニングフォームで、5対5の守備側だけGKをつけた、攻撃側のフィールドプレーヤーがひとり多い状況の中でトレーニングを実施。常に攻撃側の最終ラインが相手FW1人に対して常に1人多い状況なので、選手にドリブルかパスか判断が生まれ、優先順位を伴った正しいボールの進め方と、進められないときの次の選択肢を自分自身で判断・選択することをトレーニングすることができ、パスを受ける側もパスが来るタイミングを予測でき、パスを受けたいタイミングで呼んで受けることができるのでトラップミスも少なくなり、またパスを受けた選手にサポートに入る選手も、ミスが少なくなった信頼関係からサポートに入りやすくなり、ビルドアップ時のパスミスが明らかに減少しました。
ちなみに、この三河トレセンのGK2名だけでなく、日本のGKのゴールを防ぐという技術力の高さにマウリスも感心しておりましたが、いざ試合に入るとシュートを防ぐことはできるが(GKはそれが一番重要なのですが)、攻撃時のビルドアップや、守備の際重要な味方のディフェンスに対して、コーチングなどで参加することができず、常にフィールドプレーヤーとGKが分れてトレーニングを行う日本のスタイルに、セービングの技術は高くなるが試合で見方を後方支援できないという問題点も分かった。 |